|
※筆者はこれまで、初のUSB対応MP3プレーヤーRio500、音楽ケータイのSo506icを使ってきているので、今回はこれらと比較しながら紹介します。
|
小ささ〜とにかく薄い軽い
Rio500を買った6年前も、小さい軽いと思ったものですが、iPod nanoはその2/3の幅、1/2 の薄さを実現して、メモリ容量は30倍、液晶はカラーになりました。
聴いていても、まるでヘッドフォン以外何も着けていないかのような感覚で、ここまで軽いと胸ポケットを占領することもありませんし、重さを感じることもありません。また、軽さについては思わず本体を手からとりおとしてしまってもヘッドフォンのコードにぶら下がって落ちないほどでした。
このパッケージングについては今更語ることもありませんが、ネガティブファクターとしては目立たなすぎて忘れそうだとか、無くしそう、落としそうという不安くらいです。
操作性〜個人的には慣れないものの…
数十曲しか入らない音楽プレーヤーと数百曲入る音楽プレーヤーでは当然要求される使い勝手は異なります。いくら曲が入っても簡単に呼び出したり、好きなところから聴けたりできなくては意味がありません。
iPod nano の場合は4方向+決定ボタンに加えて、ノートPCのタッチパッドのように指の動きを検知するホイールがついていて、アナログ的な情報まで入力可能になっています。
ちょっと気になるのは、メニューを深堀していく動きは筆者の感覚では「左⇒右」なのに対し、iPod nano では「上⇒下」とマッピングされているため、「戻る」の動作が「左」ではなく「上」だったり「右」で決定できなかったりするところです。これは個人的な感覚なので一般の方には気にならないでしょう。また、筆者もおそらく慣れれば問題なくなるでしょう。
|
|
▲AIWAのカセットプレーヤー、MP3 プレーヤーRio500('99)との比較。Rioを相当小さいと思っていたのももう6年前。
▲カラー液晶。携帯電話のミュージック機能に慣れているとカラー表示には驚きなし。
|
| |
PCとの接続と転送〜ここで問題発生
iPod と PC とはUSBケーブルで接続しますが、ここでは問題が発生しました。筆者のPCではUSB2.0ポートはIEEE1394とのコンボカード(PCI)上にしかないのですが、何度接続しても正しく認識しませんでしたので結局、オンボードのUSB1.1ポートで接続できました。
原因はポートへの供給電力不足なのでしょう(PCとの通信は電力を使うので、内蔵バッテリの電力だけの時は接続できないようにしているのでしょうね)。もちろんセルフパワードのUSB2.0ハブを介せば接続できるのでしょうが、この仕様は気に入りません。iPodの内蔵バッテリは別途ACから充電できるのですから、USBからの電力不足の時はiPodのバッテリ電力を使って正しく認識されてから、電力不足な(USBポートからの電力供給がない)旨iTunesで通知すればよいと思います。
まあ、Rio500 のときは逆に PC との接続時に USB から給電できないのが欠点で、データ転送の際にいたずらに電池を消費していたことを考えれば、進歩してはいるのですが。
転送ソフト〜iTunes はやはり使いやすい
たとえ1Gバイト以上も容量があり、曲入れ替えの頻度・必要性が落ちたとしても、何百もの自分の好きな音楽データを預けるわけですから、音楽データ管理・転送ソフトの使い勝手は良いに越したことはありません。さすがに100万人以上が使う iTunes にはほとんど不満はなく、筆者がこれまで使ってきた Rioport Audio Manager とか SonicStage とは全く次元が違います。
例えばタグ情報の入力にしても、CDDB を使えるのは当然で、差が出るのは手入力するときの使い勝手ですが、iTunes は複数ファイルを選択して共通項目を入力するとか、アルバムの1曲目を入力すると「次の曲」ボタンでいちいち入力画面を閉じなくても全曲入力できるとか、とにかくあたりまえのことがよく考えられています。
以前のiTunesでは、VBRのMP3データが扱えなかったのですが、現在の iTunes5 では問題なく対応しています。あとは、できれば複数CDドライブで同時にリッピングできると良い、というくらいで今のところ殆ど不満はありません。競合する他の音楽プレーヤーは数多くありますが、転送ソフトの使い勝手で不満が出ないものはほとんど無いのではないでしょうか。
ちなみに噂の iTunes Music Store や PodCast についてはまだ利用していません。
フォルダの概念が不要
これまで使っていた Rio500 ではフォルダごとに曲を管理していました。また、So506ic ではフォルダさえも扱えず、何曲あろうと全曲フラットにしか管理できませんでした。フォルダは再生のときに曲をグループ化できて便利なのですが、転送するときにフォルダを意識するのが面倒でした。
iPod nano では再生時の曲のグループ化はタグ情報とプレイリストで行うため、再生の自由度の高さと転送の簡単さを両立しています。
容量〜ノンストップアルバムが快適
容量128MBとか192MBのプレーヤーではアルバムを何枚も入れられないため、曲単位の転送中心でした。iPod nano では容量も大きい(筆者は4Gタイプを使用)のでノンストップアルバムを全曲収録しても問題ありません。
収録について筆者はノンストップの場合は何曲でも1データにマージしてしまっています(シャッフルでノンストップの途中の曲とかが選ばれても良くないですし、曲間が微妙に開いても気持ち悪いですから)。手順としてはWAVEで吸い出してフリーウェアのWAVEZで連結し、itunesでAACに変換・タグ付けを行います。
1データで60分とか70分になると、これまで使っていたRio500やSo506icでは(デジタルメディアを使っているにも関わらず)早送りが大変でとても任意の場所から聴き始めることはできませんでした。iPod nano ではホイールで再生開始位置が素早く指定できるのでデータが大きくても何の問題もありません。
音質〜エンコード次第だが…
圧縮データのデコードについては iPod nano はMP3/AACに対応しています。当然128kbps位のビットレートがあったりVBRを使ったりする分には何ら音質が気になることはないと思います。これはあたりまえの話で、現代では一歩進んで、より低いビットレートで良い音質を維持できるかというのもコーデックの1つの評価基準になっています。筆者は66kbpsで自然な音を出すATRAC3には十分満足していたのですが、AACでは96kbpsでも高音は歪む、時折ノイズが乗るなど初期の悪いエンコーダーを使ったときのMP3のような感じになることがあります(それほど頻発するわけではないので、96kbpsで常用してもよいとは思います)。この点についてはATRAC3のほうが良いと思います。まあ、128kbps でも1000曲入るわけですから、黙って128kbps でエンコードしたほうが良さそうです。
電池の持ち〜特に問題ない
乾電池を使っていた Rio500 や、携帯電話の So506ic では1日2日の通勤往復で終了という感じでしたが、iPod nano は 2 日くらいなら問題ないようです。ちょっと筐体を大きくすれば電池寿命なんてすぐ伸ばせそうですが、筆者には必要十分に感じます。
一つ心配なのは二次電池なので充電回数が有限というところです。いずれ充電不能になったとき、どうしましょう。
拡張性〜DOCK コネクタは隠れた強み
まだDOCKコネクタは充電とデータ転送にしか使っていませんが、実はこのDOCKコネクタもiPodシリーズを購入した大きな理由の一つです。たとえば iPod 対応カーオーディオは何社からも出ていますが、「ウォークマン」対応カーオーディオが出るとすればソニーからだけでしょう(しかも、どうせ妙に高い)。
Apple はソニーや松下と違いオーディオメーカーやカーオーディオメーカーなどに対してある意味中立ですから、外部スピーカーや据え置き型のオーディオセットなども含めて DOCK コネクタを使うインフラは今後も増えるし、魅力的な商品が登場することも期待できます。逆にこういったインフラが未来永劫使えないことを考えると、iPod シリーズ以外を買うのは危険にさえ感じます。
| |
▲1/72 Z432(REAL-X)と。
|
|
やっぱり iPod nano しかない
筆者も長いこと iPod シリーズを買わずにいたのですが、様子を見ていた理由は大きさとデザインでした。大きさについてはHDDタイプだと持ち運ぶには大きいなということです。携帯電話の So506iC だって胸に下げるには大きすぎて大変でした。デザインについてはHDDタイプは気に入っていたのですが、小さな mini についてはもう一つ気にいらなかったのです。また mini については 4G/6G という容量で大丈夫かという不安(CDは400枚くらいあるので)もありました。ただこれについては最近、なにも本当に手元の全曲を持ち運ばなくてもいいだろうと思っていたのです。
しかし今回の nano は小さくてデザインもHDDタイプ準拠ということでもはやネガティブファクターがなく、即決でした。
|
ちなみにソニーの香水ビンもいいセン行っていると思います。ですが、上記長々と書いてきているように、今や一発いいハードが出てもそれだけでは決断できない、リスクが大きすぎるのです。転送ソフトがあって、サードパーティのインフラがあって、Web サービスがあってのデジタル音楽プレーヤーですから…。
【2005.11.21 update】
ミュージッククイズモードで、クイズに答えずに流しっぱなしにしておくのが、ジングルみたいでなかなか飽きないです。
長所:筐体。価格。転送ソフト。
短所:AAC の音質(あえていえば)。電池の持ち。電池交換不能?
★★★★★(2005/10/1)
|