この週末は前から興味があった『東横イン』に泊まってみました。
支配人は常に新規採用の女性、徹底した効率化、工夫されたサービス等、情報としては知っていたものの、実際に泊まってみるとやはり改めてなるほど感はありました。
※写真は『ライオン丸G』第五話より
日本のホテルで気に入らないのが、たいしてサービスもないのに室料ではなく「一人あたり価格」になっていたり、概して割高になっていることです。
旅館のように布団の出し入れとか給仕とかでもあれば、まあ一人あたり価格かなとも思いますが、チェックインチェックアウト以外顔も合わせないようなサービスで、同じ部屋を何人で使おうと、どう考えてもコストは同じなのに、人数が増える度に料金が跳ね上がっていくシステムというのはおかしすぎます。
以前そんなことを考えつつホテル業界を調べているときに東横インを知りました。
ホテルといえば宿泊・料飲・宴会の3事業、法人やセンセイが集まる「会議」が誘致できればどれも使ってもらえて一番いいねえみたいなイメージですが、東横インは宿泊事業者上がりではない創業者がビジネスホテルとして1から作っているのでそんなモデルはありません。
「低価格の単なる宿泊」で利益が出るようなモデルを作っているので、アウトバウンドの法人営業も必要はありませんし、重たい厨房を設けて料理人を雇い、必死に稼働させる必要もありません。
また1号店から未経験の女性を支配人に起用しています。清潔さを維持するとか数字を管理するとかいった『主婦の才能』に目をつけて、女性の感覚で運営しているのが特徴です。
さて、実際にチェックインしてみると、まず「チェックイン時に全額入金」です。追加料金等一切無いという安心感もありますし、ホテル側から見ても取りっぱぐれが無いので合理的ですね。
それと、駐車場を使ったのですが、立体駐車場がセルフサービスになっていました。セルフの立体は初めての経験でした。ICカードをかざすとゴンドラが降りてきて、入庫してボタンを押せば入庫完了です。ちなみに出すときはICカードをかざして、その後カードを返却箱に入れたらゴンドラが降りてくる仕組みです。フロントで返却管理する必要もないんですね。
ロビーはパソコンがあり自由に使えますし、無線LANも通っています。自販機が、普通の値段(ペットボトル130円とか)になっているというのも一般のホテルではなかなかありません。
部屋はまあ、広くもありませんしいい窓もありません。ただ使いやすい場所にコンセントもあり、LANのポートもあります。TVは聞いたこともない会社の、PC液晶モニターにしか見えないようなものでした。地デジでしたが画角が4:3なので左右が切れます。ただTVというのもニュースと天気予報くらいが見られればいいので充分と思いました。冷蔵庫(もちろん自由に持ち込める)やセーフティボックスの他、なにげに加湿器やズボンプレッサーも装備。ベッドをはじめ清潔感はありますしアメニティもそれなりですので不満はありません。
そして『たのやく』という読み物。なんと転載記事だけで1冊になっています。といっても『BUBKA』みたいなんじゃなくてちゃんと許可を取って、無料で供給を受けています。東洋経済とかだけでなく、英文記事あり単行本からの転載あり、バラエティ豊かで飽きません。これも転載元からしてもビジネスマンに無料でリーチできるわけですからメリットありですし、読む側にもメリットあり、いちいち工夫されています。機内誌とかもこういう工夫をすればいいのにと思います。
この読み物によれば東横インでは地域の小学生向けに「はじめての出張」という体験企画を開催したりしているそうです。各自個室で一泊させる体験学習(無料)で、一人でチェックインやユニットバスの使い方等を覚えて、翌朝チェックアウトして登校させるのだそうです。
それと、聖書等に混じって『内観法』の記事が置いてあります。『内観』これも気になる内容です。宗教とかではなく、単に記憶をたぐって事実を再認識していくことで自分や自分の周囲についての新たな気づきを生むという手法らしいです。知らなかったのですが調べてみたくなる内容でした。
朝は軽食が無料サービスされています。レストランは無いので、ロビー前のテーブルで食べます。パンとコーヒーかと思いきや、おにぎり数種、お新香、味噌汁、ポテトサラダでした(好きなものを好きな量とっていいみたいです)。意外というのも申し訳ないですがおいしかったです。おにぎりは2個取ったのですが、パンと違って結構満腹感もあり、味噌汁もあたたかいのでなんだかほっとしました。そして食後のためにコーヒーは別途用意されています。コーヒーの味はまあアレでしたが(よくある味)、無いよりは全然いいです(※朝食の内容は店舗によって異なりますのでパンのお店もあるようです)。
加えて日本経済新聞が無料(先着順)。いらない人にまで配る必要はないのでこれも良いと思いました。
そしてチェックアウトは鍵を返して領収書を受け取るだけ。全く待ちません。
うーん噂通り。良くできていました。これでシングル6,000円前後、ツイン・ダブルは(室料で)8,000円~9,000円ですからね(タクシーで帰ったらこんなものでは済まない)。東横インは1986年からだそうですが、まさにビジネスホテルの再発明(re-invent)のように思いました。
不祥事2件で色々と叩かれましたが、なかなかできない「創業者離れ」をする機会を得られたのもある意味チャンスかもしれません。さらなる発展を期待したいです。
Posted at 2009.05.24 22:10 in 日常