予告編から面白そうな映画、クライマックスでは涙涙でした。1,800円払いましたが元はとれたかも。「ウェブマネーだね~♪」の野村佑香にはびっくりでした。
内容については検索していただければいいと思いますが、話もぐっとくるし映像もいいし音楽もなかなかだし、結構佳作でした。
まあただ男性としては松雪泰子がとにかくぐっとくるので、かなり贔屓目になってしまうところがあります。主役の柄本佑ってまたこのタイプかよ…と思いましたが想像通り柄本明の二世なんだそう。ただ、設定通りの演技でちゃんとはまっていました。脇役では友達役の中村映里子、沖縄へ来たシーンからちゃんと結末を予期させる陰が出てて結構上手かったんじゃないかな。
話は軸のストーリー以外にもいくつか出てきて、それぞれ親と子という共通項で繋がっていますがそれぞれでのエピソードのテーマが、別のエピソードについても考えさせられる切り口になっています(妊娠して悩む子が「子供が欲しくて誘拐までする人もいるのにね…」とつぶやくとか)。これが効いていて、各エピソードの後に軸のストーリーに戻るといろんな観点で見られて、より深く味わえるようになってました。
ちょっと最後、クライマックスが良すぎて、若干この後が蛇足っぽいかなとも思いました。主役は男の子のほうなので、あのクライマックスでは終われないんですね。ただそのあと男の子に「どうしてその優しい顔で育ててくれなかったんだよ」と言わせています。このセリフに裏テーマへの配慮を感じさせます。
ここまで見た観客はこのセリフへの答えを感じられると思いますが、要するに母親は、最も重要な時期、この子は自分が産んだ子だ、自分がいないと生きていけないんだ、と実感するための40日間を誘拐犯によって奪われてしまったのです。誘拐報道のほうが強い記憶になってしまい、子供を産んだという強烈な記憶が飛んでしまって、結果として「これがさらわれたあなたの子です」と渡された赤ちゃんを自分のなにより大切なものとして受け入れることができなかった。つまり、犯人は、40日だけではなく、母親の母親としての人生すべてと、男の子が母親から成長期に受けるべき愛情を両方、奪ってしまったと解すべきでしょう。
愛子(松雪)の絶叫にみな涙するとは思いますが、その犯罪者としての罪深さ、罪が引き起こした悲しみの深さを感じて、再度ぐっとくるのです。
それにしても沖縄の景色は本当に綺麗。また行きたくなりました。
Posted at 2007.02.01 09:01 in 映画