Connectix VirtualPC for Windows (2001.07.3)

 $99 セールが終わってしまいそうなので、VirtualPC for Windows を衝動買いしてしまいました。この間 Bochs を試してちょっと惹かれてしまったのと、最近あまりにも UNIX 環境から遠ざかってしまったので(実際結構忘れていました)、久しぶりに Linux を導入しようというのが趣旨です。ちなみに導入先は、何度も出てきていますが NEC LaVieNX LB400J (Mobile PentiumIII 400MHz/192MB/20GB) です。このパソコンを買ったときには、これに Linux を導入することは想定していませんでした。 

 プログラム自体は、英語サイトでのダウンロード販売にもかかわらず、ヘルプ以外のユーザインターフェースは日本語になります。インストールもインストーラーを実行するだけですから、ほぼ問題ないと思います。 

まあ、このソフトの場合、これ自体のインストールより、ゲストOSの導入こそインストールを言えるわけなのですが… 

 ゲストOSについてですが、基本的に Windows が想定されています。Windows の場合、ホストとゲストの間でドラッグ&ドロップとか、共有フォルダとか、色々出来るようなのですが、Linux に関してはそのようなサポートは今のところないようです。また、ウィザードに沿って素直にやると容量可変の FAT32 ディスクイメージが出来てしまいますので注意が必要だと思います。 

 今回は Linux に 600MB をアサインすることにして、VirtualPC のメインウインドウで、まず容量固定の未初期化ディスクイメージを作成しました。 

続けて『新規のPC…』ボタンを押し、PCセットアップウィザードに入ります。すべてデフォルト値でOKしていき、ディスクイメージのところで先ほど作成したイメージファイルを選択します。 

で、CD-ROM ドライブに、Linux の CD-ROM をセットして、PC を起動すると、あっさりCD-ROM上の Linux インストーラが起動します(起動ドライブは CD-ROM になっているようです)。今回は、眠っていた Laser5 Linux 6.0 を使用してみました。 

  あとは、本当のPCに導入する感覚で、Linux インストールを進めるだけです。また、X は、日本語を扱う上で必須ですので、とりあえず 800×600×16bitとしました。インストールが終わったら、CD-ROM を抜いてから再起動します(でないともう一度インストーラが上がってしまいます)。 

 私の場合、kde も gnome も入れませんでしたので、再起動すると xdm が上がります。ログインして、引き続き ATOK12SE を導入して、とりあえずインストールはおしまいです。ATOK は CD-ROM が別なので、/dev/cdrom をマウントして、導入しました。 

 さて、X を使う際に、Linux の場合にはサポートモジュールと呼ばれるものがないので、マウスポインタが自由に Windows と X を行き来できません。このため、キーを押しながらマウスドラッグするような操作が必要になるのですが、これのデフォルトは右ALTになっています。不幸にも私のパソコンには右ALTがありませんので、アプリケーションキー(こう書いてわかる人いるのでしょうか。なんかメニューみたいな絵があるキーです)にアサインしなおしました。これは VirtualPC メインウィンドウの設定画面で設定します。 

 速度については、共有の SPARCstation2 で育った私としては、特に問題ないです。まあ、KDE だの CDE だの入れれば、違うのかもしれませんが、私の用途とは関係ないので、ほぼ満足です。しかし、ホストとのファイルのやりとりや、マウスの操作の切り替えはやはり不便といえば不便です。Linux のサポートモジュールが早期に出現することを期待したいです。 

全然 VirtualPC と関係ありませんが、私の PC では Fn+ALT で右ALTだったのでした。 

それと、Daemon tools の仮想 CD にもアクセスできるようです。試しに RedHat7.1J の ISO のイメージを Daemon Tools でマウントしてから VirtualPC を起動すると、ちゃんと仮想CD上のインストーラが起動しました。 

かなり今更ですが、最新バージョンは5.2になっています。アップデートは、無償配布されているアップデータをダウンロードして起動すれば、日本語のインストーラで簡単に行うことができます。 

KDE3.1が試したくて、Plamo Linux を導入してみました。導入に4時間もかかってしまったのは参りました。インストール後、ログインしてもPlamoの場合はシレっとコンソールが上がるだけなので、xf86config で XFree86の設定をして、更に手修正して、でデスクトップが上がったのはインストール開始から5時間近くたってからでした。 

しかし、期待通りアンチエイリアスかかりまくりの美しい画面。KFM改めKonquarerの著しい進化や、アプリケーションの充実ぶりもすばらしいです。文字入力も思ったよりサクサクできました。 

いつの間にか言うこと無しな状態のKDE3.1。 knoppix。使えるCDです。 

LANにつながっていない状態では、サポートモジュールが無いとホストOSからのファイル転送が面倒ですね。今はなんとCD ManipulatorとDaemon Toolsを使って、ISOのイメージファイル経由でやりとりしています。この方法ではゲストからホストへは何も送れないのが欠点ですが… 

Microsoft から VirtualPC 2004 がフリーソフトとして公開されたようです。 

Microsoft から VirtualPC 2007 がフリーソフトとして公開されているので、久しぶりに導入してみました。VirtualPC 2007 はなぜか、Windows2000がサポート外となっており、インストールできなくなっています。しかし、インストーラーに細工をすればプログラム自体はWindows2000でも正常に動作するようです(ホストを2000、ゲストにVistaという猛者もおられるようです)。Linux は coLinux で十分なので、今回は Windows を導入しましたが、サポートモジュールを使うとドラッグ&ドロップや右ALTなしでのマウス切り替えが可能になります。これは便利です。また、VirtualPC 2007 では短所に挙げていた解像度の限界は1600×1200pixelsまで拡大されたようです。 

長所:とにかく、導入が簡単で互換性も高く、速度も速いと思いました。あと、安いかな(2004から無料になりました) 

短所:サポートモジュールが Windows 版にしかない。ホスト OS の IME が使えない。ビデオがS3 Trio64のエミュレーションなので解像度に限界がある(2007では緩和されました)